2012-01-28

最近読んだ本とか

スマートフォンにしてから読書量が減った...。

『文鳥』夏目漱石
普段純文学は読まないけれど、これは100%ジャケ買い。
文鳥の表現が本当に綿密でリアル、当たり前だけれど昔も今も文鳥は、
同じように夏目漱石の目に映っていたのだなと。
昔好きだった女の人を文鳥の姿を重ねる下り、
とか漱石の言いようの無い喪失感とかが、
この物語の肝なのかもしれないけれど、文鳥を飼っている私にとって、
言葉でデッサンするような繊細な文章がやっぱり記憶に残った。
表紙の文鳥がぐりにしか見えない。。

『かなたの子』角田光代
これもジャケ買い。美術家・諏訪敦さんの絵が表紙だったので。
前に日曜美術館で諏訪さんの特集がやってて、
「亡くなった娘を絵画でよみがえらせてほしい」という依頼に
悩み、葛藤しながらも亡き人、家族と向き合い、
最後には素晴らしい作品を描き上げたという内容でした。
それから本屋やネットで作品を観たり、
最近は「どうせなにもみえない」という作品集がでていて、
人肌が人肌以上にリアルで見入ってしまいました。
表紙への想いが熱すぎた感想、角田さんの短編集初めて読みましたが。

『伝統こそ新しい』河田勝彦
年末くらいに一気に読みました。
心に残ったのは、他のお店でこれが売れているとか
あれが売れているとかそれは他の店のことであって、
自分はフランスで「習ったように、やるだけ」というシンプルな強い意志。
ここがぶれると他のお店と同じようになっちゃう。(耳が痛い...)
何をやるにも回りなんか気にしてちゃいけないなー。
勇気とやる気の出る一冊でした。

『リトル ターン』ブルック・ニューマン
「きっときみは自分が知っていることに慣れすぎているんだよ。
きみはこれから、自分が知らないことを知る必要がある。
それだけのことさ。」
飛べなくなったコアジサシとカニのお話。
二匹の静かで淡々とした会話から、はっと気付くフレーズがいくつも。

『それからはスープのことばかり考えて暮らした』吉田篤弘
↑お風呂に落っことして捨ててしまった。
『うかたま』の豆特集が今の気分にぴったりです。
あと同僚から借りた有元葉子さんの『母から娘へ伝える暮らしの流儀』
食べ物や暮らしの本は読みやすくて疲れないから好きだなーと思う。
パテ屋の店先からを再読しようかなぁ。

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